登記事項証明書は、会社の登記をした事項の全部または一部を証明する公文書です。現在全ての法務局がコンピュータ化しています。
なお、登記簿謄本とは、登記所のコンピュータ化に伴って閉鎖された登記簿をはじめコンピュータで管理されていない登記簿を謄本として交付する証明書のことです。
このように登記事項証明書とは異なりますが、
一般的には「登記事項証明書」のことを「登記簿」や「謄本」と呼んだりします。
商業登記の登記事項証明書は4つの種類があります。
なお、誰でも手数料を納付すれば会社の登記事項証明書を取得することができます。代表者以外でも、また他社の登記事項証明書でも取得することができます。
⑴⑵⑶の証明書は、全国どこの法務局でも取得可能です。
取得方法は、
以上、①〜④の直前のものを記載した書面に、登記官の認証文のある証明書です。
相手先に取引等を行う資格があるかを証明するための資格証明書として利用されるものです。
会社の代表者の代表権に関する事項で現に効力を有する事項を記載した書面に登記官の認証文のある証明書です。
なお、⑴⑶⑷の証明書でも、証明したい代表者の代表権に関する事項の記載があれば、資格証明書として利用可能です。
上記現在事項証明の記載事項に加え、
履歴事項証明書の交付の請求をした日の、
3年前の日の属する年の、
1月1日から請求した日までの間に、
抹消や変更された事項等を記載した書面(職権による登記の更正により抹消する記号を記録された登記事項を除く。)
に、登記官の認証文のある証明書です。
一般的に「登記事項証明書」と言えば、この証明書を指します。
この証明書は、コンピュータ化前は登記簿謄本といわれ、法務局で発行されていました。
現在有効ではない過去の抹消や変更された事項については、下線が引かれています。
下線部分は変更前の内容であり、現在有効ではありませんので注意してください(役員事項など、変更等されても下線がない場合もあります)。
履歴事項全部証明書に記載されるのは、
上記のとおり、
請求日の3年前の年の1月1日から取得日までに変更等された事項
ですから、それより前に変更された登記の内容を証明する必要がある場合には、「閉鎖事項証明書」を取得することになります。
ただ登記事項の内「商号」と「本店」は、過去に変更等しているのであれば上記期間限定前のものであっても、現在から一つ前の商号、本店については記載されています。
閉鎖した登記記録に記録されている事項を記載した書面に登記官の認証文を記載した証明書です。
履歴事項証明書の記載期間以前の情報が必要なときは、この証明書を取得することになります。
また、会社の合併や本店移転、清算結了、組織変更などで閉鎖された登記事項を確認する場合は、閉鎖事項証明書の取得が必要となります。
なお、この証明書は管轄の法務局でしか取得できません。
遠方の場合は、郵送で取得することになります。
登記事務がコンピュータ化されている法務局では、局内のコンピュータに保管されているため、登記情報の閲覧はできません。
そこで、登記事項要約書という書面があります。
コンピュータ化以前の閲覧制度に代えて現在効力のある事項だけが記載されているものです。
認証文や作成年月日等は記載されていません。
要約書は、書面請求時に、商号区(会社の名称・本店など)、目的区(会社の事業内容)、役員区(取締役や監査役、代表取締役など)会社状態区(取締役会設置会社である旨・解散の旨など)などの登記記録の区から3つまで選んで請求します。
ただし、商号・名称区及び会社・法人状態区はどの請求でも表示されます。
また、登記事務がコンピュータ化されている法務局の保管する登記情報については、インターネットを利用して自宅などのパソコン上で確認することができます(初回登録必要)。
これは履歴事項証明書や代表者事項証明書と同内容の登記情報を得ることが可能ですが、登記官の認証文が記載されません。
提出する相手方によっては証明書として認められないこともあります。
ご不明点やご相談がおありでしたらぜひお気軽にご相談ください。
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